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私達が最初に小学校や中学の理科で習った電気回路の詳しいお話です。
乾電池と豆電球の講義で既に説明しましたが、電気回路理論は単純なオーム
の法則に始まる。即ち、豆電球のような抵抗に乾電池を繋いで直流の電流を流
した時の抵抗両端の電圧降下(V)は、豆電球を流れる電流(I)に比例し、比例
定数が直列抵抗(R)となります。
乾電池の代わりに、電圧、および電流の方向が変化する交流電源の場合は、
抵抗Rだけでなく、電気のエネルギーを貯めたり、放出したりするコイルやコン
デンサ等のインダクタンスLやキャパシタンスCの影響が無視できなくなって
くる。そこで、オームの法則で、抵抗にインダクタンスやキャパシタンスを追加
したインピーダンス(Z)の概念が必要になる。コイルやコンデンサ等のインダク
タンスLやキャパシタンスCによる電圧降下や電流は、抵抗Rによるものとは
位相が異なるため、インピーダンスをベクトルや複素数で表す。
交流のサイクル数(周波数)の高い無線機器(携帯電話・スマートフォン、無線
LANや今後の電力需要の適正な制御に欠かせないスマートメータなど)で必須の
RF回路(周波数800Mhz以上)に於いても、電源側から負荷側まで回路の
インピーダンスが完全に整合する場合は、オームの法則に従います。
電圧はボルト(V)、電流はアンペア(A)、抵抗はオーム(Ω)、キャパシタンスは
ファラッド(F)、インダクタンスはヘンリー(H)の単位で表します。(SI、MKS単位)